こんにちは、沙矢佳(@a_n_koll)です。
今回のテーマはフィルムカメラのお父さん的存在、大判カメラについてご紹介していきます。
カメラは大きく分けて、フィルムに景色を焼き付けるフィルムカメラと、センサーで感知して景色をデータ化して保存するデジタルカメラに分かれています。
フィルムカメラはフィルムの大きさによってさらに3つの種類に分類されます。
中判カメラ、
35mmカメラ、
に分かれるよ!
いまフィルムカメラというと35mmカメラや中判カメラを使う人がほとんどで、大判カメラを使っている人はめったにいません。
ですがフィルムカメラをやるにあたって大判カメラの知識はとっても重要!
この記事では大判カメラの基本から、大判カメラの特徴から種類についてご紹介します。これを読めばあなたの知識がグッと上がる情報を詰め込んで、お話ししていきます。
もくじ
大判カメラは4*5の一番大きいフォーマットのフィルムカメラ
大判カメラは4×5インチ以上のカメラのことで、それ以外にもたくさんの画面サイズが選べるカメラになっています。
大判カメラの種類は、
- モノレールカメラ
- フィールドカメラ
に分かれていて、モノレールカメラは室内で、フィールドカメラは屋外で使用します。
フィールドカメラは使われている素材によって違いがあり、金属製と木製、樹脂製のものの3つに分けられます。
- 金属製:重量があり持ち運ぶのが大変だが、頑丈
- 木製:耐久性は金属製より劣るが廉価で購入することができる
- 樹脂製:やはり金属製より耐久性がないが一番軽いので持ち運びに便利
撮影するときは冠布(遮光布)とよばれる光を通さない布を被って蛇腹でピントを合わせた上で、カメラにフィルムを装填して写真を撮ります。
上の図のような形で写真を撮影するのが大きな特徴になっています。
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大判カメラで撮影する3つのメリット
と私も思っていたのですが、実は大判カメラで撮影するメリットは案外たくさんありました。
ここからはそんなメリットについて3つのトピックに分けてご紹介していきます
大判カメラはアオリ撮影ができる
例えばビルの写真を撮るとき、普通のカメラで写真を撮るとどうしても上がすぼまってしまうことがあります。
ですが大判カメラはレンズ部分とフィルム部分が蛇腹で繋がっているので、それぞれを動かしてピントを合わせることができます。
両方ともバラバラになっていると撮影する角度も自由度が生まれるので、高い建物でもまっすぐに撮影することができます。
これがアオリ撮影といわれるもので、よく建物の写真を撮るときに使われています。
いろんなサイズのフィルムを使うことができる
大判カメラは撮影するときフィルムとフィルムホルダーと呼ばれるフィルムを固定するホルダーが必要になります。
なのでフィルムホルダーのサイズが小さいものを選んで撮影すれば小さい写真が撮ることができるので、撮影の幅が大きく広がります。
自分の好みや撮影する場所によって撮影サイズを決めることができるのは、大判カメラの大きな特徴です。
大人数で撮影してもくっきりきれいに撮れる
大判カメラはデジタルカメラのイメージセンサーにあたる部分が大きいので、大きいフィルムを使えばそのぶんだけ広く撮影することができます。
また風景写真なども広い範囲かつ、端までくっきり撮影することができるのは大判写真ならではの強みになっています。
大判カメラで撮影するデメリット
大判カメラのメリットを先ほどから話してきましたが、ここからは大判カメラのデメリットをお伝えしていきます。
持ち歩きがしにくい
大判カメラはカメラの中でも一番大きいカメラです。
一番軽い木製のものでも1.4キロほどあるので気をつけて持ち運びしなければいけません。
カメラがどんなに大きくても精密機械であることに変わりはないので、電車などの公共交通機関を使うときは細心の注意を払って目的地に行く必要があります。
写真がデジタル化したことでアオリ撮影が再現できるようになった
先ほど大判カメラではアオリ撮影ができるというお話をしましたが、画像修正ソフトの技術が発達したことで大判カメラを使わなくてもアオリ撮影ができるようになりました。
また広範囲を撮影する広角レンズも発達し、パノラマ撮影機能も使われるようになったことで大判カメラの撮影範囲をカバーできるようになったので大判カメラの舞台がどんどんなくなっています。
ランニングコストが高い
フィルムカメラは元々ランニングコスト(フィルム代と現像費)がかかるカメラです。
中でも大判カメラに使われるフィルムは普通のカメラより大きいので、フィルム代もかさみがち。
現像に出すときも1枚500円ほどしてしまうので撮影するときも失敗しないように気をつけなければいけません。
またカメラにフィルムを装填するときに太陽の光が当たらないように気をつけなければいけないのですが、偶然光が入ってしまうということもあることもあるそう。
大判カメラは写真そのものを1から勉強したいという人におすすめ
デジタルカメラが主流になった現在では大判カメラを使う人は全くと言っていいほどいません。
ですが最近のカメラブームでそのよさが改めて見直されつつあるというのも事実です。
大判カメラはレンズとファインダーを動かしてピントを合わせるので、全てがマニュアルです。
その技術はカメラの原理の全てが大判カメラに集約されていると言っていいほど。
大判カメラで学べることは全てのカメラの基礎になっています。
木製のものを選べば金額を抑えることができるので、カメラを1から勉強したいという方はぜひ大判カメラを手にしてみてください。
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大判カメラのまとめ
- 大判カメラはフィルムの中でも一番大きいカメラで、重さもそれなりにある
- 撮影する面積が大きいので画質は一番よく、大判カメラ特有のアオリ撮影ができる
- カメラの小型化デジタル化によって、大判カメラは急速に衰退した
- 大判カメラはカメラのすべての基礎が詰まったカメラなので、カメラを一から勉強したいという人にはおすすめ
大判カメラは一度カメラ屋さんでしっかり見て購入するのがオススメ
ここまで大判カメラについてお話ししてきました。
35mmカメラとも中判カメラとも違う独特のカメラであることが伝われば幸いです。
また、本物を見たことがないからイメージしか湧かないという方もたくさんいらっしゃると思います。
そんな方は実際に近所のカメラ屋さんなどに足を運んで、実際にものを見て確かめてみてください。
Have a happy camelife.