こんにちは、沙矢佳(@a_n_koll)です。
最近Instagramでもよく聞かれるようになった、『レンズの焦点距離』についてお話していきたいと思います。
写真の写りを決めているのはカメラ本体の性能というよりは、レンズの性能に左右されることが多いです。
想像してみてください。
きれいなコップの底から見た景色と、カビが生えた底が見えない景色では見えるものが全く違いますよね。
自分の目よりもコップの透明度に左右されることと同じことがカメラでも言えて、いろんな写真が撮りたいならレンズを変えるのが一番です。
でもカメラ屋さんに行ってレンズコーナーを見てみると、〇〇mm~と書かれたものばかりで正直「???」となってしまいますよね。
しかもこの『mm』の部分はカメラによって変わるので、数字だけ見るのはNG!
その悩みを解決するのが今回のカメラオトメのテーマ『35mm換算の計算方法』なんです。
ぜひレンズを買う前にこの記事をお読みいただければ幸いです。
もくじ
焦点距離は50mmが基本!広角と望遠についてもしっかり理解しよう
まずレンズを見るときに一番見て欲しいのは、〇〇mm~というところの数字の部分です。
この数字のことを『焦点距離』と呼び、焦点距離によって『画角(カメラで撮影される範囲を角度で表したもの)』と読んでいます。
この図は焦点距離と画角の関係をわかりやすく図解したものです。
画角が広い(焦点距離が短いもの)ほど広範囲の景色を写すことができて、画角が狭い(焦点距離が長い)ものほど遠くのものを近くに写すことができるのがわかります。
一般的に人間の見る目に近い焦点距離は『50mm』と言われていて、レンズのラインナップも50mmがダントツでたくさんあります。
50mmを基準にしてそれより広い範囲となると広角(焦点距離が短いもの)、より遠いところを撮影するときは望遠(焦点距離が長いもの)を…とレンズを使い分けして写真を撮っていきます。
自分が今どの被写体を撮りたいのか、どの焦点距離がうまく撮影できるのかなどを組み合わせられるようになるともっと写真が楽しくなりますよ。
レンズの焦点距離はイメージセンサーのサイズで変わる!35mm換算を忘れずに
次に考えていきたいのは、カメラに搭載されている『イメージセンサー』のサイズについてです。
イメージセンサーはカメラがレンズを通して景色を認識してデータ化する部分のことで、カメラによってそれぞれサイズがあります。
センサーのサイズはデジタルカメラが普及する前の35mmフィルムカメラを基準にして作られていて、サイズによって名称が決められています。
この中で一番大きいフルサイズは35mmフィルムカメラの景色を焼き付けるフィルム部分のサイズと同じ大きさになっています。(だから「フル」という言葉が使われているんです!)
それより小さいサイズがAPS-C、マイクロフォーサーズ、1型…とどんどん小さくなっていきます。
一般的に一眼レフに使われているフォーマットはAPS-Cとフルサイズ、ミラーレスカメラはマイクロフォーサーズやAPS-Cが多くなっています。
1型はレンズとボディが一体型になったコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)によく使われています。
APS-Cやマイクロフォーサーズで撮影した写真はフルサイズに比べると、写せる範囲が小さいので切り取れる景色が少なくなります。
そして画像をフルサイズまで拡大して同じ写真サイズにするので、焦点距離も大きく変わってきます。
フルサイズを使っている人は1倍なので気にしなくてもいいけれど、APS-Cやマイクロフォーサーズだと倍率を変えてあげないと計算と変わってきてしまいます。
センサーサイズごとの35mm換算の方法
基本的35mm換算の公式は、
焦点距離(mm)×倍率=35mm換算(mm)
となっています。
イメージセンサーごとの倍率は以下の通りになっています。
- APS-C:1.5倍(キャノンは1.6倍)
- マイクロフォーサーズ(2倍)
- 1型(2.7倍)
ここからは例題を出して考えていきましょう。
例えば18-55mmのAPS-C用のズームレンズ(キャノン以外)であれば、
18*1.5=27
55*1.5=82
となるので、本当の焦点距離は27-82mmのレンズになることがわかります。
では次に25mmのマイクロフォーザーズの単焦点レンズを見ていきましょう。
25*2=50
となるので、実はこれは50mmのレンズなんです。
こういう風に35mm換算で考えていくと、レンズの焦点距離も理解できてくると思います。
私のレンズはどのセンサーサイズ?表を見てチェックしてみよう
最後に気になるのは自分のカメラのセンサーサイズだと思います。
インスタでちょっとしたアンケートをさせていただいた結果、7割近くの人が自分のセンサーサイズがわからないという結果になったので、ここで改めて表にしてチェックしていきましょう。
1型 | マイクロフォーサーズ | APS-C | フルサイズ | |
一眼レフ |
Canon EOS Kiss・2桁(〇〇D)・7Dシリーズ Nikon D3000~D7000シリーズ・D500 |
Canon EOS6D・5D・1Dシリーズ Nikon D610~D850シリーズ・D5・Df |
||
ミラーレスカメラ | オリンパス・パナソニックシリーズ |
キャノンシリーズ フジフィルムシリーズ SONY(α4桁)シリーズ |
SONY(α7・α9)シリーズ Nikon Z Canon EOS R |
|
コンデジ | 大体全部 |
X100F(フジフィルム) XF10(フジフィルム) GRシリーズ(リコー) |
SONY RX1RⅡ |
(もし抜け等あればコメント等でご連絡いただければと思います)
この表に当てはめていけば、自分が今どのセンサーサイズを使っているのか一発で理解することができます。
センサーサイズがわかったら、その倍率を焦点距離にかけて計算してみてください。
センサーサイズと焦点距離の関係を理解して、レンズ選びをしてみよう
カメラ初心者から見ると焦点距離は一見難しい数値に見えるし、センサーサイズも曖昧になりがちです。
最初は納得できずにムムムとなってしまうこともあるかとは思いますが、じっくり向き合う時間を作ることでさらにカメラがもっと楽しくなること間違いなし!
ぜひこの知識をレンズ選びや豆知識の一つとして活用してみてくださいね。
Have a happy camelife!
女子じゃないですがいつも楽しく読ませていただいておりますカメラ初心者です。普段はコメントなどしないのですが、「広角と望遠」のイラスト中の説明文において、広角と望遠の説明が逆になっていませんでしょうか。私の勘違いであればご容赦ください。
ぎゃーありがとうございます!!
逆になってました!!直します!!