デジタルカメラじゃ味わえないシャッターの軽さや現像に出すまでわからないドキドキ感が逆に新しいと、世界中でブームになっているフィルムカメラ。
フィルムカメラの中にも様々なカメラがありますが、中でも一番スタンダードなカメラは『35mmカメラ』です。
種類によっては戦前から使われているカメラもあり、35mmカメラと一口にくくれないほどたくさんの種類があります。
今回のカメラオトメではそんな35mmカメラの基本から種類ごとのオススメ機種をご紹介していきます。
これを読めばフィルムカメラのことがしっかりわかること間違いなし!
ぜひ何度も読み返して、フィルムカメラの知識を深めていってくださいね。
もくじ
35ミリカメラはフィルムカメラの一番スタンダードなフォーマット
先ほどもお伝えしたように、フィルムカメラは、大判カメラ、中判カメラ、35mmカメラの3種類で構成されています。
35mmフィルムカメラのフォーマットは他のフォーマットに比べると小さくなっています。
その分持ち歩きもしやすくフィルムも多く撮影することができることから、報道向けの機種から大衆機まで多くのカメラメーカーがカメラを作ってきました。
フィルム自体のバリエーションも豊富で、現在でもフジフィルムやコダック、ロモグラフィーといった多くのメーカーからフィルムが発売されています。
そういったフィルムで遊べるところも35mmカメラの利点で、カメラ初心者にもハイアマチュアにも楽しめるカメラが多く揃っています。
35mmカメラを選ぶときにチェックしたい『オート』と『マニュアル』カメラの存在
フィルムカメラを選ぶときにまずチェックして欲しいのは、ピントを自動的に合わせることができる『オートフォーカス』タイプのものと、ピントを手動で合わせる『マニュアルフォーカス』の機械式カメラの2種類があります。
オートフォーカスのフィルムカメラはレンズをデジタルカメラと連動できるものが多く、ミスフォトが少なくなるぶん壊れたら直すことができないというデメリットを持っています。
それに対して機械式カメラはピントを自動で合わせたりフィルムを手動で巻き戻さないといけないなど、原始的なところも多いですが壊れても直すことができるというメリットがあります。
オートフォーカスのフィルムカメラの特性から、デジタルカメラに切り替わる前のズーム式のフィルムカメラなどは今でも比較的リーズナブルに手に入れられる機種が多いです。
機械式フィルムカメラは写真学校などで使われる機種も多くなっていて、『写真の基礎から勉強したい』という方にはオススメです。
35mmカメラの種類は大きく分けて4種類!用途やスタイルによって使い分けよう
一眼レフカメラ
デジタルでもおなじみ、一眼レフカメラは35mmカメラの代表的な存在です。
一眼レフカメラはレンズの取り外しができるカメラのことを指し、オートフォーカスのものと機械式カメラの2種類が存在します。
国内の一眼レフカメラで一番シェアがあったのはシャープな写りに定評があったニコンです。
そのほかにはペンタックスやキャノン、コンタックスやミノルタなど今は合併されて消えてしまったメーカーなども多くありました。
このカメラは当時の写真学校でも教材として使われていたカメラで、今でも根強い人気を誇っている機種です。
商品情報はこちら
コンパクトなボディはまさにお散歩カメラにぴったり。
オート機能もしっかりついているので、フィルム初心者でも使いやすいカメラになっています。
商品情報はこちら
コンパクトカメラ
コンパクトフィルムカメラはカメラのボディとレンズが一体型になっているタイプのもので、レンズの種類に分けて大きく2種類に分かれます。
1つはズームできないレンズ『単焦点レンズ』がついているもの、もう一つはズームすることができるレンズ『ズームレンズ』になっています。
ズームレンズのコンパクトカメラはレンズを変える必要がなく自由自在にレンズを伸縮できますが、その分画質は単焦点レンズよりも悪くなります。
それに対して単焦点レンズのコンパクトカメラは画質がいいものが多く、手に入りにくい機種も多くなってきています。
商品情報はこちら
TRIP35は機械式のフィルムカメラでセレンという太陽光電池を使用しているため、『電池なしで自由に撮れる』というカメラになっています。
ピントは目標物に合わせてダイヤルを変えるゾーンフォーカスを使っているから初心者でも安心して写真を撮ることができるカメラです。
商品情報はこちら
p>このカメラの特徴は何と言っても『防水加工』がしてあること!
オールウェザー対応のカメラなので、どこに持っていくにも便利なフィルムカメラになっています。
またズーム域が140mmまでととても広いので、景色などの写真を撮るときにぴったりです。
レンジファインダ式ーカメラ
レンジファインダー式カメラは一眼レフやコンパクトカメラより前の機種が多く、物によっては戦前のものもあります。
このタイプのカメラはまだまだドイツのカメラメーカー『ライカ』社のカメラが強く、日本はその技術を模倣して追いかけている最中でした。(フィルム一眼レフが出た時代に日本がカメラ業界でトップになります)
レンジファインダー式カメラはぼやけているところをはっきりさせていくというピント合わせではなく、二重像を一つにまとめていくというピント合わせをします。
そのためフィルムカメラ初心者には扱いずらいものが多いですが、写りは本物。
一眼レフで練習してからレンジファインダー式カメラに移行するユーザーも多いです。
商品情報はこちら
レンジファインダーといったらライカ!というくらい人気の機種がライカのM3です。
露出計が内蔵されている『M6』もオススメです。
商品情報はこちら
ハーフフィルムカメラ
35mmフィルムカメラといったら忘れてはいけないのは、ハーフサイズのフィルムカメラです。
ハーフフィルムカメラは35mmフィルムカメラの半分を使って撮影するカメラで、1枚のフォーマットに2枚の写真が撮れるというカメラになっています。
ハーフのフィルムカメラといえばオリンパスのペンシリーズが人気ですが、中でもEE-3とEES-2が群を抜いて人気になっています。
2つの違いは『パンフォーカスとゾーンフォーカスの違いって?固定焦点をマスターしよう』に詳しく書いており、EE-3がパンフォーカス(全てにピントがあうカメラ)・EES-2がゾーンフォーカス (目視でピントを変えるカメラ)になっています。
どちらも使いやすく便利なカメラで、フィルムカメラを始めたての女性から支持を多く得ています。
商品情報はこちら
ペンシリーズはボディの貼革を張り替えて楽しむことができるのも、人気のポイントです。
35mmカメラで撮影する3つのメリット
大判カメラや中判カメラと比べて持ち運びが簡単
35ミリカメラは大判カメラや中判カメラと比べるとコンパクトで持ち運びがしやすい機種が多いので、デジタルカメラのように気軽に写真を撮ることができます。
コンパクトカメラを選ぶとさらに軽くなるので持ち物を軽くしたいという女の子にもぴったりなカメラが多いです。
フィルムの価格が安い
35ミリフィルムカメラは今でも愛好者が多いので、フィルムもたくさん揃っていて安価に揃えられるものが多くなっています。
基本的にフィルムは24枚や36枚で1ロールになっていることが多いのですが、種類も豊富に揃っているので自分の写真の雰囲気に合わせてフィルムを選ぶのも楽しさの一つ!
現像価格も安い
35ミリフィルムカメラはフィルムが小さいぶん標準サイズに現像してもそこまで大きくならないので、現像価格も安くなります。
最近だとカメラ屋さんでフィルム写真をデータ化してくれるサービスも普及しているので、使わない手はないです!
気軽に写真が撮れて、データ化できるのは35ミリフィルムカメラが今でも生き残っている大きな理由の一つです。
35mmフィルムカメラで撮影する2つデメリット
35ミリカメラのメリットについてお話ししてきたので今度はデメリットについてお話ししていきます
35ミリフィルムしか使えない
35ミリフィルムカメラはそれよりも大きい中判カメラや大判カメラよりも小さいサイズなので、大きいサイズで写真を撮ることができません。
そのため35ミリフィルムカメラで大きいサイズの写真を印刷しようとするとどうしても引き伸ばしたぶん画質が悪くなってしまうという欠点があります。
大判カメラ、中判カメラと比べると画質が悪い
大判カメラや中判カメラはフィルム部分が大きいので、現像した時も大きく綺麗な写真を撮ることができます。
またこれらのカメラはフィルムサイズが大きいので映る範囲も大きくなるのですが、35ミリフィルムカメラではあまり大きな範囲を撮影することはできません。
そうとは言っても35ミリフィルムカメラはデジタルカメラを作るときのイメージセンサー(フィルムカメラでいうフィルム部分)の元になっているサイズなので引き延ばさない限りは画質はほとんど問題ないと思います。
初めてのフィルムカメラはコンパクトフィルムカメラがオススメ!
フィルムカメラはどうしても現像代やフィルム代というランニングコストがかかりがちなカメラですが、その一方で35mmフィルムカメラなら気軽に現像に出して自分の技術を上げることができるのでぴったりのカメラです。
今のデジタルカメラ(コンデジ)と同じような作りになっているので、写真も撮りやすくて使い方も感覚でわかるようなカメラが多いです。
コンパクトフィルムカメラはオートもマニュアルも女性が好むデザインが多くなっているので、とっつきやすさもあります。
それからマニュアルの一眼レフやレンジファインダーカメラにステップアップしていくと、より成長がわかると思います。
この記事のまとめ
- 35mmカメラは一番使われているフォーマット
- 一眼レフ、コンパクトカメラ、レンジファインダーカメラ・ハーフフィルムカメラの4種類に分かれていて、それぞれオートとマニュアルがある(レンジファインダーカメラはマニュアルのみ)
- 大判カメラや中判カメラよりも小さくて使いやすいカメラが多いので、デメリットはあまりない
- フィルムカメラを始めたいならまずコンパクトフィルムカメラがオススメ
最後に
「フィルムカメラを使いたいけどどこから始めればいいのか分からない…。」
そんなところからスタートした私のフィルムカメラライフでしたが、最初はもう分からないことだらけでした。
物心ついた時にはデジタルカメラがそばにあった世代なので、フィルムを入れるのも精一杯で、フィルムを何個ダメにしたか分かりません。
ですがフィルムを現像して出来上がったデータを見たときの感動はひとしお。
フィルムはデジタルの3倍画質がいいと言われているその意味をようやく理解することができました。
この記事を読んだあなたにもぜひこの感動が伝わってくだされば幸いです。
Have a happy camelife.